
カナヘビの餌のミルワームとは?
カナヘビの餌はミルワームだけ与えていれば大丈夫?
カナヘビの餌でミルワーム以外におすすめの餌は?
カナヘビのカルシウム摂取のためのカルシウムパウダーとは?
こんなカナヘビの餌にミルワームを与える際の疑問についてご紹介いたします。
目次
カナヘビの餌のミルワームとは?
カナヘビなどの爬虫類の餌として知られているミルワームとは、ゴミムシダマシ科の甲虫の幼虫です。
特にチャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)の幼虫が爬虫類の餌としてよく使用されています。
チャイロコメノゴミムシダマシは元来ヨーロッパ原産で、低温に強く温帯の冷涼な地域に広く分布しています。
日本では商業的に増殖され、ミルワームの商品名で流通しています。
ミルワームは、幼虫期間が長く、一年中餌としての供給が可能であるため、小鳥、爬虫類、両生類などの餌として利用されます。
カナヘビのような爬虫類にとっては、適度な大きさと動きが餌としての嗜好性を高めます。
カナヘビの餌はミルワームだけ与えていれば大丈夫?
ミルワームはカナヘビのエサとして人気がありますが、ミルワームだけを与え続けるのは適していません。
ミルワームはタンパク質や脂肪が豊富ですが、ビタミンやミネラル、カルシウムなどが少なく、カナヘビに必要な栄養を全て補う事ができません。
また、ミルワームの外皮はキチン質という硬い素材でできており、カナヘビが消化しにくいというデメリットもあります。
そのため、ミルワームを主食として与える場合でも、他の食材と組み合わせて栄養バランスを整える必要があります。
また、ミルワーム自体に栄養を与える「ガットローディング」と、サプリメントを振りかける「ダスティング」を行うことで、栄養価を高めることも可能です。
以上の点から、カナヘビの餌としてミルワームだけを与え続けるのは、カナヘビの健康にとって良くないと言えます。
エサのバリエーションを増やし、栄養バランスを整えることが重要です。
カナヘビの餌でミルワーム以外におすすめの餌は?
ミルワーム以外にカナヘビの餌として市販されているものにはコオロギなどもあります。
しかし、コオロギもミルワームと同じようにカルシウムの含有量が少ないため、コオロギだけ与え続けることもあまりおすすめできません。
他にも爬虫類用に開発された人工フードなどもおすすです。
人工フードは爬虫類に必要とされているタンパク質の割合が高く、虫嫌いの飼い主でも嫌悪感なく扱える点に人気があります。
また、生き餌を与える場合にはカルシウムパウダーなどのサプリメントで栄養を補うことでバランスの取れた餌を与える事ができます。
カナヘビのカルシウム摂取のためのカルシウムパウダーとは?
爬虫類用のカルシウムパウダーとは、爬虫類の健康を維持するために必要なカルシウムを補給するためのサプリメントです。
爬虫類は、骨の健康や神経系の機能維持、筋肉の動き、血液の凝固、エネルギーの代謝など、生命維持に必要な様々な機能にカルシウムを必要とします。
特に昆虫を主食とする爬虫類(カナヘビを含む)は、食事から得られるカルシウムが不足することが多いものです。
その理由として、昆虫は一般的にカルシウムとリンの比率が不均衡で、リンが多く含まれることが多いためです。
そこで、カルシウムの不足を補うためにカルシウムパウダーを利用します。
カルシウムパウダーは、昆虫などの餌に振りかけて与えます。
これが、先にご紹介しましたダスティングと呼ばれる手法です。
また、爬虫類のカルシウムパウダーにはしばしばカルシウムの吸収を助ける役割があるD3ビタミンも配合されているものもあります。
ただし、適量を超えてカルシウムを摂取すると、健康に悪影響を及ぼすこともあるため、量には注意が必要です。
カナヘビの栄養バランスを考えた給餌まとめ
- ミルワームはカナヘビのエサとして人気がありますが、ミルワームだけを与え続けるのは適していない。
- ミルワームはタンパク質や脂肪が豊富ですが、ビタミンやミネラル、カルシウムなどが少なく、カナヘビに必要な栄養を全て補う事ができない。
- 人工フードは爬虫類に必要とされているタンパク質の割合が高く、虫嫌いの飼い主でも嫌悪感なく扱える点に人気がある。
- 爬虫類用のカルシウムパウダーとは、爬虫類の健康を維持するために必要なカルシウムを補給するためのサプリメント。
今回はカナヘビの餌にミルワームを与える際の疑問や栄養バランスについてご紹介しました。皆様のカナヘビ飼育の参考にしていただけると幸いです。