
ベランダや玄関にヤモリのフンがある理由とは?
ヤモリのフンの特徴とは?
ヤモリはフンを同じ場所にする習性がある?
ヤモリのフンは人に害がある?
ヤモリのフン対策とヤモリを寄せ付けない方法とは?
こんなヤモリのフン対策に関する疑問についてご紹介いたします。
ベランダや玄関にヤモリのフンがある理由とは?
ベランダや玄関は、ヤモリにとって格好の餌場や生息地となっています。
ヤモリは夜行性の爬虫類ですので、昼間は暗い場所に身を潜め、夜になると外灯や室内の明かりに誘われて集まる虫を格好の餌としています。
そのような条件を満たすベランダや玄関には、ヤモリが餌とする虫が集まりやすい環境があります。
ヤモリは餌となる虫が多く集まる場所を縄張りとし、大切な餌場となる縄張りを主張するために自分のフンを目立つ場所に残すのです。
よってベランダや玄関は、ヤモリにとって縄張りを示すのに適した場所なのです。
また、ヤモリは外敵から身を守るためにフンを排泄する場所を限定する習性があります。
そのような理由からもベランダや玄関は、ヤモリが安心してフンをすることができる場所なのです。
このようにベランダや玄関は、ヤモリにとって隠れ場所としても、餌場としても、縄張りを示す場所としても、フンを排泄する場所としても、とても適した環境なのです。
そのため、ベランダや玄関でヤモリのフンが多く見られるのだと考えられます。
ヤモリのフンの特徴とは?
ヤモリのフンは他の動物のフンと比べるとかなり小さいのが特徴です。
大きさは長さ数ミリメートルから1センチメートル程度で、幅は2〜3ミリメートル程度しかありません。
形状は短い棒状や細長い紡錘形をしていることが多く、表面は比較的なめらかでツヤがある場合もあります。
フンの色は主に黒や濃い茶色をしていますが、ヤモリの食べた餌によって若干色が変化することもあります。
昆虫を多く食べているヤモリのフンは、黒っぽい色をしていることが多いものです。
ヤモリのフンで最も特徴的なのは、フンの中に白い粒状の物質が含まれていることです。
この白い粒はヤモリが排出した尿酸の結晶で、ヤモリのフンには必ず含まれています。
尿酸は水に溶けにくい性質を持っているため、フンの中で固形物として排出されるのです。
白い尿酸の粒は、フンの表面に点在していることもありますし、フンの内部に埋もれていることもあります。
この白い尿酸の粒が、ヤモリのフンを他の動物のフンと見分けるポイントになります。
ただし、鳥類のフンにも同様に尿酸が含まれているため、見分けるにはフンのサイズにも注目する必要があります。
このようにヤモリのフンは、小さくて細長い形状をしており、黒や茶色の色をしているのが特徴です。
また、フンの中には必ず白い尿酸の粒が含まれているため、他の動物のフンと見分けることができるのです。
ヤモリはフンを同じ場所にする習性がある?
ヤモリはフンを排泄する場所をある程度決めている習性があります。
その理由は、ヤモリが縄張りを示すためにフンを目印として利用しているためだと考えられています。
ヤモリは自分の縄張りの中で決まった場所にフンを排泄することで、他のヤモリに自分の存在をアピールしているのです。
フンはヤモリにとって自分の存在を示すための大切なサインなのです。
ヤモリはフンを排泄する場所を決める際に安全性も重視しています。
身を隠せる場所や天敵から見つかりにくい場所を選んでフンをする習性があります。
そのため、ヤモリのフンは建物の壁の隙間や家具の裏側など人の目につきにくい場所に集中することが多いのです。
ヤモリはフンを同じ場所に排泄する習性がある一方で、状況に応じて排泄場所を変えることもあります。
天敵に見つかった場合や縄張りが変わった場合などには、新しい場所にフンをするようになります。
ヤモリは環境の変化に合わせて、臨機応変にフンを排泄する場所を変えているのです。
ヤモリのフンは人に害がある?
ヤモリのフンには、人の健康に悪影響を及ぼす可能性がある病原体が含まれている場合があります。
特にサルモネラ菌やカンピロバクター菌などの細菌が、ヤモリのフンから検出されることがあります。
これらの細菌は、食中毒の原因となることが知られています。
ヤモリのフンに含まれる病原体は、フンが乾燥して粉塵化することで空気中に舞い上がります。
この粉塵を吸い込むことで、細菌が体内に取り込まれ、感染症を引き起こす可能性があります。
特に免疫力の低下した高齢者や、体調の優れない人は感染のリスクが高くなります。
また、ヤモリのフンに直接触れることで細菌に感染する可能性もあります。
フンの処理をする際に、手袋をせずに素手で触れてしまうと細菌が手に付着し、その手で口や目を触ることで感染が成立してしまうのです。
フンの処理後は、石鹸でしっかりと手を洗うことが大切です。
ヤモリのフンは、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。
フンに含まれるタンパク質が、アレルギーの原因物質となる場合があるのです。
アレルギー反応が出てしまうと、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が現れます。
喘息やアトピー性皮膚炎など他のアレルギー疾患がある人は、特に注意が必要です。
ただし、ヤモリのフンに含まれる病原体は、必ずしも全てのフンに含まれているわけではありません。
また、健康な人がヤモリのフンに触れたり、吸い込んだりしても必ず感染症にかかるわけでもありません。
ヤモリのフン対策とヤモリを寄せ付けない方法とは?
ヤモリのフンを防ぐためには、ヤモリが家の中に入ってこないようにすることが重要です。
ヤモリは壁や天井を伝って移動するため、窓や扉の隙間から侵入することが多いものです。
そのため、隙間をふさぐことがヤモリの侵入を防ぐ第一歩となります。
また、ヤモリは暗い場所を好むため、家の中を明るくすることもヤモリ対策になります。
特にヤモリが好んで隠れる場所である家具の裏側や壁の隙間などを意識的に明るくするようにしましょう。
そのような対策を施すことで、明るい場所を嫌うヤモリが家の中に入ってこなくなります。
ヤモリを寄せ付けないためには、ヤモリのエサとなる虫を減らすことも大切です。
部屋の中に放置された食べ物の残りかすや、植物の枯れ葉などは虫を呼び寄せる原因となります。
部屋の中を清潔に保ち、虫を寄せ付けない環境を作ることがヤモリ対策にもつながります。
また、殺虫剤を使って虫を駆除することもヤモリを寄せ付けない方法の一つです。
ただし、殺虫剤を使う際は、ヤモリにも影響がないか確認してから使用するようにしましょう。
ヤモリを寄せ付けない方法としては、ヤモリが嫌がるニオイを利用する方法もあります。
ニンニクやタバコの臭いなどは、ヤモリが敬遠するニオイだと言われています。
これらのニオイをヤモリが侵入しそうな場所に置いておくことで、ヤモリの侵入を防ぐことができるかもしれません。
ただし、ニオイによるヤモリ対策は完全ではありません。
根本的なヤモリ対策は、ヤモリの侵入経路をふさぎ、ヤモリを呼び寄せる環境を改善することです。
さらにヤモリのフンは、見つけ次第、速やかに処理することが大切です。
フンを放置しておくと、感染症のリスクが高まるだけでなく、ヤモリを呼び寄せる原因にもなります。
フンはティッシュペーパーなどで拾い、ビニール袋に入れて密閉し、可燃ゴミとして処分しましょう。
フンの処理の際は、マスクと手袋を着用し、処理後は手をしっかりと洗うことを忘れないようにしましょう。
ヤモリのフン対策まとめ
- ヤモリは夜行性で家の中や周辺の暗い場所を好む。
- ヤモリのフンは短い棒状や粒状で、黒や濃い茶色が一般的で、白い尿酸の結晶が含まれている。
- ヤモリは縄張り意識が強く、フンを同じ場所に排泄することで自分の存在をアピールしている。
- ヤモリのフンには、サルモネラ菌などの病原体が含まれている可能性があり、感染症やアレルギー反応を引き起こすリスクがある。
- ヤモリの侵入を防ぐには、家の隙間をふさぎ、家の中を明るくし、虫を寄せ付けない環境を作ることが重要。
- ヤモリが嫌がるニオイを利用することで、ヤモリの侵入を防ぐことができる可能性がある。
- ヤモリのフンは見つけ次第速やかに処理し、処理の際はマスクと手袋を着用し、手をしっかりと洗うことが大切。