ヤモリのくる病とはどのような病気?くる病の原因と治し方とは?

2024年12月3日

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ヤモリのくる病とはどのような病気?

ヤモリのくる病とはどのような病気?症状は?

ヤモリがくる病にかかる原因とは?

ヤモリのくる病は治る?治し方とは?

くる病以外にヤモリがかかりやすい病気とは?

ヤモリが病気にならないために大切なことは?

こんなヤモリの病気に関する疑問についてご紹介いたします。

ヤモリのくる病とはどのような病気?症状は?

ヤモリのくる病とは、カルシウムやビタミンD3の不足、またはリンの過剰摂取により、骨が正常に形成されずに軟化や変形が起こる代謝性の病気です。

別名を骨軟化症とも呼ばれており、爬虫類の飼育下において発症しやすい疾患の一つとなっています。

くる病の症状は、進行段階によって異なります。

くる病の初期症状

初期段階では、ヤモリの行動や姿勢に変化が現れ始めます。

  • 手足の痙攣や震え
  • 尾を頻繁に自切する
  • 口を開けたままにしている
  • 元気がなくなる、動きが鈍くなる
  • 食欲が減退する

このような症状が見られ、さらに病気が進行すると、骨の軟化が顕著になり、背骨や手足の変形が見られるようになります。

くる病の中期の症状

  • 背骨の変形により、姿勢が不自然になる
  • 手足の変形により、動きが鈍くなる
  • バランスを崩して転倒しやすくなる

くる病の末期症状

  • 手足が動かなくなり、引きずって歩く
  • 食欲が完全になくなる
  • 衰弱が進み、最悪の場合は死に至る

ヤモリの行動や姿勢の変化に気づいたら、速やかに爬虫類専門の獣医師に相談し、指示に従った治療を行いましょう。

くる病を予防するためには、ヤモリに適したバランスの取れた食事の提供と適切な飼育環境の維持が欠かせません。

カルシウムパウダーの添加やUV-Bライトの設置による紫外線の照射を適切に行い、ヤモリの健康を保つことが重要です。

日頃からヤモリの様子をよく観察し、異変に気づいたら早めに対処するようにしましょう。

飼育環境を整え、バランスの取れた食事の提供を心がけることで、くる病の発症を未然に防ぐことができます。

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ヤモリがくる病にかかる原因とは?

ヤモリがくる病を発症する主な原因は、エサの偏りによるカルシウム不足です。

飼育下のヤモリに単一の生き餌だけを与え続けると、必要な栄養素のバランスが崩れ、カルシウム不足に陥りやすくなります。

ヤモリが好む生き餌の多くは、カルシウムよりもリンを多く含んでいるため、主食として与え続けるとカルシウム不足を引き起こす可能性が高くなります。

また、カルシウムを十分に摂取していても、ビタミンD3が不足していると、体内でのカルシウムの吸収が阻害されてしまいます。

ビタミンD3は、サプリメントからの吸収や紫外線を浴びることでヤモリの体内で生成されるため、紫外線ライトが設置されていない飼育環境では不足しがちになってしまいます。

そのような環境でヤモリが十分な紫外線を浴びられないと、ビタミンD3の生成が不十分となり、カルシウムの吸収率が低下してしまいます。

さらに、カルシウムの必要量が増加する時期には、より一層の注意が必要です。

繁殖期のメスは、卵の形成にカルシウムを多く消費するため、通常よりもカルシウムの必要量が増加します。

また、成長期の若いヤモリは、骨格の形成と成長のために、体重あたりのカルシウム必要量が成体よりも多くなります。

このような時期に必要なカルシウムが不足してしまうとくる病になりやすくなってしまいます。

さらにリンの過剰摂取もカルシウム吸収の阻害因子となります。

カルシウムとリンのバランスが重要で、リン含有量の高いミルワームなどを与えすぎると、このバランスが崩れ、くる病のリスクが高まります。

以上のように、ヤモリのくる病の発症には、エサ内容の偏りによるカルシウム不足、ビタミンD3の不足、カルシウム需要の高まる時期、リンの過剰摂取など、複数の要因が関係しています。

これらの原因を理解し、適切なエサの選択と紫外線の照射、バランスの取れた栄養管理を行うことが、くる病の予防において重要となります。

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ヤモリのくる病は治る?治し方とは?

ヤモリのくる病は、早期発見と適切な治療により、完治させることが可能です。

ただし、症状が進行してしまった場合は、骨の変形が残ってしまうこともあるため、早期の対処が非常に重要となります。

餌の種類の見直しでは、カルシウムとビタミンD3の補給を十分に行うことが大切です。

カルシウムの補給方法としては

  • カルシウムパウダーをエサに振りかける
  • カルシウム含有量の高いエサ(アメリカミズアブの幼虫など)を与える
  • カルシウム入りのサプリメントを使用する

などが挙げられます。

エサにカルシウムパウダーを添加したり、カルシウム含有量の高いエサを選んで与えることで、不足しているカルシウムを効果的に補給することができます。

ビタミンD3の補給方法としては

  • UV-Bライトを設置し、適切な照射時間を確保する
  • ビタミンD3入りのサプリメントを使用する

ビタミンD3は、UV-Bライトの照射により体内で生成されるため、飼育環境にUV-Bライトを設置し、ヤモリが十分な紫外線を浴びられるようにすることが重要です。

夜行性の爬虫類には月に1回〜2回程度与えることでビタミンD3の補給に役立ちます。

また、適切な温度と湿度の管理や清潔な飼育環境の維持も欠かせません。

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ストレスを軽減し、ヤモリの免疫力を高めることで、回復力を高めることができます。

重症化している場合には、爬虫類専門の獣医師による治療が必要となります。

重症時の治療には、カルシウムやビタミンD3の注射や骨の変形に対する外科的処置、痛みや炎症を抑えるための薬の投与などがあります。

くる病を予防するためには、日頃からバランスの取れた食事の提供と適切な飼育環境の維持に努めることが大切です。

ヤモリの様子を注意深く観察し、異変に気づいたら速やかに対処するようにしましょう。

早期発見と早期治療が、くる病の完治には欠かせません。

くる病以外にヤモリがかかりやすい病気とは?

ヤモリは、くる病以外にもいくつかの病気にかかりやすいことが知られています。

代表的な疾患についてご紹介いたします。

皮膚疾患

ヤモリの皮膚疾患では、感染症と非感染症に大別されます。

感染症の代表例は、皮膚糸状菌症などの真菌症やケミジンコなどの寄生虫疾患です。

皮膚糸状菌症は、皮膚の鱗部に白い斑点や隆起が現れ、重症化すると皮膚の壊死や脱落を引き起こします。

湿度の高い環境や不衛生な飼育環境がリスク因子となります。

ケミジンコは、ヤモリの皮膚に寄生するダニの一種で、皮膚の炎症や脱鱗を引き起こします。

他のヤモリからの直接感染や感染したエサを介して感染が広がります。

非感染症の代表例は、脱皮不全です。

脱皮不全は、古い皮膚が完全に剥がれずに残ってしまう状態を指し、皮膚の乾燥や栄養不良、ストレスなどが原因となります。

放置すると残った古い皮膚が血流を阻害し、指先や尻尾の壊死を引き起こすこともあります。

消化器疾患

ヤモリの消化器疾患では、寄生虫感染が代表的です。

クリプトスポリジウムなどの原虫や条虫、線虫などの寄生虫が、下痢や食欲不振を引き起こします。

不衛生な飼育環境や感染したエサの摂取が主な感染経路となります。

重症化すると脱水や栄養不良を引き起こし、ヤモリの生命を脅かすこともあります。

呼吸器疾患

ヤモリの呼吸器疾患では、細菌やウイルスによる感染症が代表的です。

肺炎や上部呼吸器感染症などが含まれます。

症状としては、鼻水や眼脂、呼吸困難、鼻腔からの出血などが見られます。

不適切な温度管理や換気不足、過密飼育などが原因となります。

代謝性疾患

くる病以外の代謝性疾患としては、痛風があります。

痛風は、プリン代謝の異常により、関節や内臓に尿酸塩の結晶が沈着する病気です。

痛風の症状としては、関節の腫れや痛み、食欲不振、嘔吐などが見られます。

プリン含有量の高いエサの過剰摂取や脱水、ストレスなどが発症の要因となります。

外傷

ヤモリは、尾の自切行動を示すことが知られています。

自切は、ストレスや恐怖を感じた際に尾を切り離す防御行動ですが、不適切な飼育環境や過度なハンドリングにより、過剰に自切が発生することがあります。

また、ケージ内の突起物や隙間に挟まるなどして、外傷を負うこともあります。

外傷は感染症のリスクを高めるため、適切な処置と予防が重要です。

以上のように、ヤモリは様々な病気にかかる可能性があります。

日頃から適切な飼育環境の維持とヤモリの健康状態の観察に努め、異変に気づいたら速やかに爬虫類専門の獣医師に相談するようにしましょう。

予防と早期発見・早期治療がヤモリの健康を守る鍵となります。

ヤモリが病気にならないために大切なことは?

ヤモリを病気から守るためには、飼育環境の管理と日々の観察が非常に重要です。

適切な飼育環境の維持

ヤモリの健康を守るためには、適切な飼育環境を整えることが何よりも大切です。

適切な温度と湿度、換気、照明、清潔さを維持することで、ヤモリのストレスを軽減し、免疫力を高めることができます。

バランスの取れた食事の提供

ヤモリの健康を維持するには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。

カルシウムとリンの比率に注意し、ビタミンやミネラルが不足しないように配慮することが重要です。

  • カルシウム:成長や骨の健康に不可欠。カルシウムパウダーを食事に添加する。
  • ビタミンD3:カルシウムの吸収を助ける。UVBライトの照射により体内で合成される。
  • タンパク質:筋肉や臓器の成長と修復に必要。昆虫食を中心に与える。
  • ビタミンとミネラル:免疫機能や代謝を正常に保つ。バランスの取れた食事で摂取する。
  • 水分:脱水を防ぐために、新鮮な水をいつでも利用できるようにする。

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ストレスの軽減

ストレスは、ヤモリの免疫力を低下させ、病気へのかかりやすさを高めますので、ストレス要因を最小限に抑えることが健康維持に重要です。

  • 過度なハンドリングを避ける。
  • 同居させる場合は、適切な個体数と性比を維持する。
  • 隠れ家を用意し、安全な環境を整える。
  • 餌の与えすぎや不規則な給餌を避ける。

新しい個体の検疫

新しくヤモリを入手した場合や他のヤモリと接触させる場合は、必ず検疫期間を設けることで感染症の拡大を防ぐことができます。

  • 新しい個体は、少なくとも1〜2ヶ月間、既存の個体から隔離する。
  • 検疫中は、健康状態を注意深く観察し、必要に応じて獣医師の診察を受ける。
  • 検疫期間中は、器具の共有を避け、手洗いを徹底する。

このようにヤモリを病気から守るためには、飼育環境の管理、栄養バランスの取れた食事、ストレスの軽減、定期的な健康チェック、新しい個体の検疫、獣医師との連携が重要です。

ヤモリの病気まとめ

  • ヤモリのくる病は、カルシウムやビタミンD3の不足、リンの過剰摂取により発症する骨の軟化や変形を引き起こす病気。
  • ヤモリがくる病を発症する主な原因は、エサの偏りによるカルシウム不足、ビタミンD3の不足、カルシウム需要の高まる時期、リンの過剰摂取などがある。
  • くる病の治療には、早期発見と適切な対処が重要であり、カルシウムとビタミンD3の補給、適切な飼育環境の維持が必要。
  • ヤモリはくる病以外にも、皮膚疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、代謝性疾患、外傷などの病気にかかりやすい。
  • 適切な飼育環境の維持、バランスの取れた食事、ストレスの軽減、定期的な健康チェック、新しい個体の検疫、獣医師との連携が、ヤモリの健康維持に重要。
  • ヤモリの健康状態を定期的にチェックすることで、病気の早期発見・早期治療が可能になる。

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