
ヤモリは水の中でも大丈夫?
ヤモリは何類?両生類?爬虫類?
水の中にいるお腹が赤いヤモリのような生き物は何?
こんなヤモリの生態に関する疑問についてご紹介いたします。
ヤモリは水の中でも大丈夫?
ヤモリは陸上で生活する生き物ですので、水の中での生活には適応していません。
ヤモリの体表は小さな鱗で覆われており、水を弾く性質がありますが、長時間水に浸かると鱗の間から水が浸透してきます。
そうなると体温が奪われて低体温症になったりする危険性があります。
また、ヤモリは肺呼吸を行うため、水中では呼吸ができません。
そのため、水の中に落ちてしまったヤモリは、速やかに水から出ないと溺れてしまう可能性が高くなります。
以上のように、ヤモリは基本的に水の中での生活に適応しておらず、水の中に長時間いると生命の危機に晒されます。
万が一、ヤモリが水の中に落ちてしまった場合は、速やかに救助し、体を拭いてあげることが大切です。
ただし、ヤモリの中には体表の湿度を保つために自ら水浴びをするものがいるのも事実です。
それでも頭は水から出して呼吸していますので、頭まで水中に潜ってしまうようなことはありません。
ヤモリは何類?両生類?爬虫類?

ヤモリはトカゲと同じ有鱗目(ゆうりんもく)に属し、爬虫類に分類されます。
有鱗目はトカゲやヘビ、カメなどを含む大きな分類群です。
爬虫類の主な特徴は、体が鱗で覆われていること、卵生であること、変温動物であることなどが挙げられます。
ヤモリは大きくまとめるとトカゲの仲間ですが、いくつかの独自の特徴を持っています。
例えば、ヤモリの多くは夜行性で昼間は隠れ家で過ごします。
また、ヤモリの指先には特殊な構造があり、垂直な壁でも登ることができます。
ヤモリの目の構造も特徴的で、瞬膜(しゅんまく)と呼ばれる透明な膜で目を保護することができるうえ、暗闇でもよく見えるように進化しています。
ヤモリは、爬虫類の中でも比較的小型の部類に属し、大きなヤモリでも体長は20cmほどです。
ヤモリの中には、尾を自切する(自ら切り離す)ことができる種類も多く、ニホンヤモリも自切をすることがあります。
尻尾の自切は捕食者から逃れるための戦略の一つで、切り離された尾がしばらくの間激しく動き回ることで捕食者の注意をそらすことができます。
以上のように、ヤモリは爬虫類の一種であり、トカゲの仲間に分類されます。
水の中にいるお腹が赤いヤモリのような生き物は何?

水の中にいて、お腹が赤く、ヤモリに似た生き物はイモリです。
イモリはヤモリと同じように四肢を持ち、細長い体型をしていますが、ヤモリとは全く異なる生き物です。
ヤモリは爬虫類ですが、イモリは両生類に分類されています。
イモリの体表はヤモリとは違い、ヌルヌルとした粘液で覆われており、常に湿った状態を保っています。
そんなイモリは、水中と陸上の両方で生活することができ、水の中ではエラを使って呼吸をしますが、陸上では皮膚呼吸に切り替えます。
イモリは水辺に生息することが多く、産卵も水の中で行います。
卵は水草などに産み付けられ、オタマジャクシのような幼体を経て成体へと成長します。
さらにイモリのお腹の赤い腹部は、毒を持っていることを示す警告色だと考えられています。
イモリの皮膚からは強力な毒素が分泌されますので、イモリに触れた手でうっかり目をこすったりすると目が痛くなることがあります。
また、イモリを口に入れると中毒症状を引き起こす可能性があります。
ただし、人が多大な被害を受けるような強い毒ではないので、普通に飼育する分には問題ありません。
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ヤモリとイモリの生態まとめ
- ヤモリは爬虫類に分類され、基本的に陸上で生活する生き物である。
- ヤモリは水の中での生活に適応しておらず、長時間水に浸かると生命の危機に晒される。
- ヤモリは肺呼吸を行い、水中での呼吸ができないため、水の中に落ちると溺れる危険性がある。
- ヤモリはトカゲの仲間であるが、夜行性、壁を登る能力、瞬膜の存在など独自の特徴を持っている。
- 水の中にいて、お腹が赤い生き物はイモリである可能性が高い。
- イモリは両生類に分類され、水中と陸上の両方で生活することができる。
- イモリは皮膚から毒素を分泌し、赤い腹部は毒を持っていることを示す警告色だと考えられている。