野生のヤモリは冬になったらどこにいる?ヤモリの冬眠と飼育環境での温度管理とは?

2024年10月1日

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野生のヤモリは冬になったらどこにいる?

野生のヤモリは冬になったらどこにいる?

ヤモリの冬眠はいつ頃からいつ頃まで?

ヤモリは冬は餌を食べないでも大丈夫?

ヤモリ飼育では冬はヒーターで温めた方がいい?

こんなヤモリの冬眠と冬越しに関する疑問についてご紹介いたします。

野生のヤモリは冬になったらどこにいる?

ヤモリは冬になると暖かい場所を探して身を隠すために建物の隙間や割れ目などを冬眠場所として選ぶことが多いです。

特に家屋の外壁や屋根の隙間、ベランダの隅、雨戸や窓の隙間などを好みます。

これらの場所は雨ざらしの場所に比べ、比較的に外気温の影響を受けにくく暖かいためです。

また、軒下や屋根裏などもヤモリの格好の冬眠場所となります。

屋外では石垣や塀の隙間、倒木の樹皮の下、枯れ葉の下などもヤモリの冬眠場所となりえます。

さらに植木鉢の下や落ち葉の堆積した場所などもヤモリが冬眠のために集まることがあります。

冬になるとヤモリは集団で身を寄せ合うことが多く、ヤモリ同士が身体を密着させることで体温の低下を防いでいると考えられています。

よって狭い隙間などに数匹から10匹程度のヤモリが密集していることもあります。

ヤモリの冬眠場所は、暖かさだけでなく、湿度も重要な要素となります。

また、天敵から身を守れる場所であることもヤモリの冬眠場所選びの条件となります。

ヤモリの冬眠はいつ頃からいつ頃まで?

ヤモリの冬眠は、気温が下がり始める晩秋から始まります。

多くの地域では、11月中旬から下旬にかけてヤモリが冬眠に入り始めます。

ただし、暖かい地域では、冬眠に入るのがやや遅くなる傾向にあります。

冬眠に入る時期は、その年の気温の推移によっても多少の差が生じます。

気温が例年より早く下がれば、冬眠に入るのも早くなり、秋が暖かければ冬眠の開始時期が遅くなることもあります。

ヤモリの冬眠が明ける時期は、早春の3月頃だと考えられています。

3月上旬から中旬にかけて、気温の上昇とともにヤモリが冬眠から目覚め始めます。

ただし、暖かい地域では、2月下旬頃から冬眠明けのヤモリを見かけることもあります。

冬眠明けの時期もその年の気温の推移に影響されます。

春の訪れが早い年は、ヤモリの冬眠明けも早まる傾向にあります。

逆に春の訪れが遅い年は、冬眠明けが4月上旬になることもあります。

平均的には、ヤモリの冬眠期間は3〜4ヶ月程度だと考えられています。

ただし、冬眠に入る前後の時期は、完全に活動を停止するわけではありません。

気温の高い日中はヤモリが日光浴をしたり、餌を探したりすることもありますので、完全に冬眠状態に入るのは、真冬の1〜2月頃だと考えられています。

この時期のヤモリは、ほとんど活動せずじっとしています。

ヤモリは冬は餌を食べないでも大丈夫?

ヤモリは冬眠中(越冬中)には、ほとんど餌を食べません。

冬眠中のヤモリは体内に蓄えた脂肪を少しずつ分解して生命を維持します。

そのため、ヤモリは冬眠前までに冬眠に備えて大量の餌を食べ、体内に脂肪を蓄えます。

この脂肪が冬眠中のエネルギー源となるのです。

健康なヤモリであれば、冬眠中は餌を食べなくても春まで生き延びることができます。

ただし、冬眠に入る前のヤモリの健康状態が悪い場合は、餌を食べないことが危険となることもあります。

病気や怪我をしているヤモリや十分に脂肪を蓄えられなかったヤモリは、冬眠中に餌を食べられないことで衰弱してしまう可能性があります。

また、冬眠中のヤモリは、完全に餌を食べないわけではありません。

暖かい日が続くとヤモリが冬眠から目覚めることがあり、目覚めたヤモリは小さな虫などを食べてエネルギーを補給します。

ただし、冬眠中のヤモリの消化機能は低下しているため、大量の餌を食べることは難しいと考えられています。

このようなエネルギー消費の仕方から冬眠明けの早春は、ヤモリにとって重要な餌の確保時期となります。

冬眠明けのヤモリは、体力が低下しているため、できるだけ早く餌を確保する必要があります。

昆虫の数が増え始めるこの時期、ヤモリは積極的に餌を探し、体力の回復を図ります。

冬眠中は餌を食べなくても生き延びられるのがヤモリの特徴ですが、冬眠の前後の餌の確保がヤモリの生存に大きな影響を与えると考えられています。

ヤモリ飼育では冬はヒーターで温めた方がいい?

野生のヤモリは、今まで述べたような形で過酷な生存環境を生き抜いていますが、飼育環境で同じような過酷な環境を強いる必要はありません。

多くの飼育者は、冬でもヤモリが健康に過ごせるようにヒーターを使って飼育環境を温めています。

一般的にヤモリの飼育には20〜25度程度の温度が適しているとされています。

冬場の室内温度は、ヤモリにとって最適な温度よりも低くなることが多いため、ヒーターを使った温度管理が必要になります。

特に日中は暖房などで室内が温められ、夜間になると極端に冷え込むような1日の温度差が大きくなる環境は、ヤモリが体調を崩す恐れがあるため避けなければなりません。

また、ヒーターの設置場所にも気をつける必要があります。

ヤモリが直接ヒーターに触れると火傷をする恐れがありますので、ヒーターはヤモリが触れられない場所に設置するようにしましょう。

ヤモリは温度が高すぎると感じたら、涼しい場所に移動しながら体温調整をするため、ヒーターを使う際はヤモリが逃げられるスペースを確保することも重要です。

ケージ内に温度の異なる場所を作ることで、ヤモリが自分で温度調節できるようにしましょう。

ヒーターを使う場合は、定期的に温度をチェックすることも大切です。

ヒーターの故障や急激な温度変化は、ヤモリの健康に悪影響を与えますので、温度計を使ってこまめに温度を確認するようにしましょう。

また、ヒーターだけでなく、保温材の使用やケージの設置場所の工夫なども大切です。

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ヤモリの冬眠と冬越しまとめ

  • 野生のヤモリは冬になると建物の隙間や屋根裏、植木鉢の下などに集まって冬眠をする。
  • ヤモリの冬眠は晩秋から早春にかけての約3〜4ヶ月間で特に1〜2月が最も活動が少ない時期となる。
  • ヤモリは冬眠中ほとんど餌を食べないが、体内の脂肪を分解して越冬のためのエネルギーを得ている。
  • ヤモリ飼育では、冬場の温度管理が重要でヒーターを使って20〜25度に保つのが適切とされている。
  • ヒーターの使用時は、ヤモリが触れて火傷しないような場所に設置し、温度計でこまめにチェックすることが大切。

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