トカゲのレイアウトに隠れ家は必要?
トカゲの隠れ家シェルターってどのようなものがいいのか?
カナヘビの飼育レイアウトにも隠れ家はあったほうがいい?
トカゲの隠れ家は販売されている?
こんなトカゲのレイアウトと隠れ家についてご紹介いたします。
トカゲの隠れ家の必要性
トカゲは爬虫類の中でも物陰に隠れる習性が強い種と言えます。亀も物陰に隠れる事はありますが、身を守る硬い甲羅があるので危険を察知したら甲羅に隠れることにより危険を回避できます。
また、ヘビも物陰に隠れますが、自然界においてトカゲほど天敵に襲われることが多くないので物陰に隠れて危険を回避するという性質はトカゲほど強くはありません。
トカゲは常に天敵を意識しながら生活をする為、物陰に隠れることで安心感を得られるのです。
よって飼育ケージ内でもトカゲが隠れるための隠れ家を用意してあげる必要があります。
隠れ家は物陰に隠れる安心感を得る効果の他にも、バスキングライトの熱から逃れる為にも非常に効果的な役割をはたしますので必ず設置してあげるようにしましょう。
ただ、樹上性のトカゲは地上に降りて物陰に隠れるような事はほとんどありませんので地表を生活の場としているトカゲに対してのみシェルターを用意すれば問題ありません。
トカゲのシェルター選び
トカゲのシェルターはその辺にある隠れ家になりそうなものを何でもいいから入れておけば良いというものではなく、トカゲの体のサイズに合ったものを用意する必要があります。
トカゲの体のサイズに合ったものとは体をクルッと丸めてちょうどよいサイズのシェルターが妥当な場合もありますし、体の太さに合った径のパイプ状シェルターが妥当な場合もあります。
岩の隙間に入り込むタイプのトカゲでは平たい石を重ねてシェルターとしても良いですし、コルクバーグや流木、割れた植木鉢などを置くだけでも良いでしょう。
トカゲは体が物に触れている面積の広いほうが落ち着くという性質があり、たとえばシェルターが大きすぎると体の一部しか物に密着できず、逆にシェルターが小さすぎると体がはみ出してしまい物に密着する面積が減ってしまうため、十分な安心感を得られないという結果になってしまいます。
よって体の接触面が広くなるような大きさの隠れ家を用意してあげることが重要となってくるのです。
この大き過ぎず、小さ過ぎずという原則さえ守っていれば材質にはあまりこだわりはありませんが、自然界に存在しない物質や匂いの強い素材などはトカゲが嫌がって近寄らない事もありますので避けるようにしましょう。
トカゲ飼育のレイアウト
先に樹上性のトカゲには隠れ家は必要ないと説明しましたが、樹上性のトカゲにとっては流木や植物などで作り上げられたレイアウト自体が生活の場であり、身を隠す為の隠れ家でもあるのです。
よってただ一本の木だけを入れたような殺風景なレイアウトよりは流木を組み合わせたり、植物を用いたりして自然に近い環境をケージ内に作ってあげる方がトカゲも落ち着くはずです。
ただし、日常のメンテナンスがしづらくなるほどの複雑なレイアウトは厳禁で、飼育のモチベーションを保つためにもほどほどのレイアウトにしておくのが無難です。
流木や枝、観葉植物のほか、太いロープや棚板、コルクバーグなどが樹上棲種のレイアウトに使用できます。
地表棲種の場合には、あまり複雑なレイアウトを施しても破壊されてしまうことが多いので、小型種以外は凝った環境を作ることはできませんが、岩やレンガ、ブロックやコルクバーグなどを使用することで自然環境に近い状態にすることが可能です。
また、クレイパウダーという、水を少量加えることで掘っても崩れないような硬さに固まる床材も販売されており、それを使用すれば乾燥地帯の複雑な地肌を再現することもできます。
昆虫食のような完全肉食のトカゲならば植物を配置することも可能ですが、小さな植木鉢などをケージ内に配置して、それを岩や床材などで隠すようにすると自然なレイアウトが完成します。
また、生きた植物ではなく造花などのイミテーションを使用してもそれらしい雰囲気を作ることができるので、飼育者の工夫次第でアイデアを膨らませてみるのも良いでしょう。
地中棲種の場合にはトカゲの性質上、あまり複雑なレイアウトはできませんが、床材を厚く敷いただけのケージよりも、岩やコルクバーグなどのオブジェが一つでもあったほうが空間認識のきっかけになるのか、トカゲが飼育環境に落ち着きやすいようです。
半水棲種の場合には思い切ってアクアテラリウムを作成するのも得策ですが、細かい水草や観葉植物を植え込むとメンテナンスが億劫だという人なら、流木や岩などを配置しただけの簡単なレイアウトでもよいでしょう。
また、水草が活着した流木も販売されているので、そういうものを使えば難しいテクニックを抜きにして美しいレイアウトを楽しむことができると思います。